2024年4月1日より当社のロゴマークを刷新しました。社屋のサインなどはまだ旧ロゴのままですが、名刺や封筒などは新しいデザインに切り替えています。
それなりに歴史のある会社が、その旗印であるロゴマークを改定する場合には、これまでの会社の在りかたやミッションを見つめ直すことになるので、それなりの時間を要する作業になるでしょうが、当社の場合も結果的に1年以上の時間をかけることになってしまいました。
ロゴマークそのものが、特効薬のように会社のあり方を変えてくれるわけではありません。いま話題の生成AIにデザインさせて、費用も時間もかけずにおしゃれでカッコイイデザインに変えてしまえばいいじゃないか、イマドキはこんなふうに考える人も多いのかもしれませんが、ぼくらははあえて時間をかけて考えることにしました。
自分はロゴマークの刷新を、住む家の引っ越しに例えられると思っています。仮にロゴマークが家のようなものだとすると、旧ロゴマークは、そこで生まれて育ててもらった旧家のようなものです。家は過去に行動したすべての想い出がそこに詰まっていて、当然深い愛着があるし、家そのものが生まれてこの方の軌跡そのものといえるかもしれません。その想い出が詰まった家から引っ越す、あるいは壊して新しい家に建て替えるということになれば、そこに住む家族のなかで慎重かつ真剣な議論が交わされることになることは必至です。
愛着の深い家をなぜわざわざ引っ越したり建て替えたりするのか。それは子が大きく育ってきて、手狭になってきて広くしたいとか、いまの立地もよりアクセスが良く、必要な出会いが生じる場所に移りたいとか、今の時代に合った生活スタイルにあった間取りにしたい、さらに住む人数が増えることが見込めるから、それに応えられるキャパにしておきたいなど、将来の夢や意欲がそうさせるのだと思います。
パッケージ製作のお手伝いをさせてもらったご縁で知り合い、当社の運営に関しても時折アドバイスをもらうようになった広島のStorm Graphicsのデザイナー嵐川真次さんに粘り強く伴走してもらい、新しいロゴマークは完成しました。( ストームグラフィックス : https://storm-graphics.jp )
前述のとおりロゴマークは、低コストで素早く作ればいいというものでも、時間と費用を存分にかけるほどに良くなるという訳でもありませんが、当社の場合には、安易な妥協をせずに考えを尽くして、検証を重ね、ときに熱く議論を交えるなかで、結構な時間をかけることになりました。
ロゴに込めた想いや意味はいろいろとあるのですが、これからの行動が一番大事なことだと思っています。ひとつだけロゴに込めた意味をお話しできるなら、三栄ケースは、安易な妥協や解決を求めず、すっきりとしない心地の悪い状況にあっても、それをしっかり抱きかかえながらチャレンジしていく、そんな意思をこのマークに込めています。見た目には柔らかい印象のマークですが、その意思は意外に硬派だと思っていますw
これから自分と三栄ケースの仲間が積み重ねていく行動は、すべてこの旗印に結びついていきます。これまで暮らしていた旧い家のように、この新しい家もいずれ想い出の詰まった、愛着のある場所にしていきたいと思います。新しい旗印の下、また新しい歩みを始めます。どうか引き続きよろしくお願いします。
24.04.09