【①からの続き】
国産の杉材を使ったパテーションは、経営者の友人である田中啓司君の株式会社摂津金属工業所さんの”香る空間家具”を数年前より愛用しており、これがすっかり事務所風景の一部となっています。
香る、空間家具 HPサイト
https://kaoru-kuukan-kagu.com/
それまで使っていたオフィス用パテーションは、いま思えば息が詰まるような窮屈さがありました。
"香る、空間家具"のパテーションは、鉄と国産杉材のコントラストがスタイリッシュでありながら、吉野杉の独自の香りで場のオーガニック感が上がります。パテーションで空間に区切りをつけながら、ほどよく人の気配が感じられる解放感が素晴らしいです。田中社長との友人関係を差し引いて、1ユーザーとしてお勧めできる一品です。
そして、最近導入して設置してみたのが、7x7マスのコンパートメントからなる木製棚です。営業部に気に入って使えるものを探してみてほしいと投げかけてみて、彼らが捜して話し合った結果、これを導入したいとの提案がありました。
東京の設計事務所が自社商品として設計してネット販売している既製品ですが、余計なデザインが盛り込まれることなく木材のナチュラルさが活きています。機能についてもよく設計されており、見た目にグッドで使い心地もよい一品です。1台買ってみて、なかなかに気に入ったので、もう一台買い増すことにしました。
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スチール製のオフィス用品に囲まれた環境を廃して、自然木を基調にした空間にすることで、場の緊張感が和らぎ、いい意味でオフィス感が薄くなりました。木のナチュラルさが想像以上にやわらかい雰囲気をもたらしてくれていて、前よりもやはり居心地がいいです。
場の雰囲気を変えたいといういう想いはそれこそ4-5年前から感じていましたが、なにから手を付ければいいのか、糸口になるものがなかなかわかりませんでした。手探りするように、パテーション → テーブル → 棚という順で入替をしていくなかで、誰かの好みに依らない共有の場としてのオフィスの在り方が見えてきた気がします。
まだしっかりと明文化も可視化もできていませんが、これから私たち三栄ケースが目指す企業像は、人やアイデアがつどう広場のような会社 だと考えています。
いろいろなチャレンジングな企てが持ち込まれ、社内の人間だけということではなく、それを実現したい人たち、そしてそれらを実現するための技術、情報、アイデアが、自然とあつまってくるような、広場のように開かれた場。より自由で活発な、オープンな会社になりたいと思っています。今回の一連のリノベーションは、ただの模様変えではなく、頭のなかでボンヤリと描いていたこの会社の未来像に、具体的な輪郭を与えるヒントになっている気がしています。