時が過ぎるのがどんどん加速しますね、前のブログ記事を書いたのはお正月のことで、そのときは1ヶ月に1本ぐらいは書くつもりでいたのですが、全く何も書かずに新年を迎えようとしています (笑) 時間の流れはこれからさらに加速していくものだと訊けば、眩暈がするので、開き直ってあまり気にせずに進むことにします。
今年2023年の大きなトピックと挙げられることはまず、春前ごろにVカットパッケージを作ることができる新しい設備を導入したことです。厚紙にV字型の溝を彫りこんで、組み立てると、箱の角が90°の直角に切り立った、シャープな箱ができあがります。
iphoneのパッケージが判りやすい代表例ですが、これは木工由来の技術でそれを紙材料にそのまま転用した技術です。かのスティーブ・ジョブズの審美眼に適って、最新のiphone15にも採用されつづけているiphoneのイメージの一部になっているのがVカットパッケージです。このVカット事業はまだ軌道に乗せられていません。研究を重ねて技術面での感覚を掴んでいっていますが、むしろ営業面での工夫や仕掛けがもっと必要だと考えています。2024年に持ち越す課題の一つです。
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そして、6月からはじめたカタログの制作も11月になんとか校了することができ、12月になってようやく配布を開始することができました。今回のカタログはコロナの期間を挟んで5年ぶりの更新となってしまったので、その間に生まれた考えを反映させて、大胆に変えてみました。イラスト作家のマスタニトモエさん(てのひら製作所)に協力をお願いして、当社のジュエリーケースのカタログに、マスタニさんの水彩画世界ならではの、優しくて可愛らしいイメージを展開することができました。
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モノがあふれかえる消費社会となっていますが、ジュエリーやアクセサリーには本来、豊かさや美しさへの憧れ、よりよい生活への希望や願いが込められています。みずからの身つけ、日々の生活を共にしながら愛着が育まれて、やがて世代を超えて受け継がれていく、ジュエリーとは本来そのような意味をもつモノだと自分は考えています。それを包むジュエリーケースは、単なる保護のためのものではなく、人生をとおして付き合うことになるジュエリーとの出会いのシーンを記憶に刻み込む、大切な役割を担った道具だということをカタログに表現したくて、マスタニさんの水彩画の世界の力をお借りすることにしました。
日々のささいなことに丁寧に向き合うマスタニさんの画はご本人の佇まいそのもの。そして、カタログ製作会社ウラノのデザイナー奥山さんの献身的なディレクションのおかげで、それは当初イメージした以上の仕上がりにできたと思っています。このカタログの真価は、これを活用した僕らの今後の活動と成果しだいです。2024年は新しいカタログを軸において、会社の仲間とまた頑張っていきたいと思っています。どうかよろしくお願いします。
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この文章を読んでくださっている皆さまに御礼申し上げます。今年も一年ありがとうございました。
新しい年もまた、皆さまと共に思い描くことを一つでも多く実現しこうと思います。
どうかよろしくお願いいたします。善い年をお迎えください。
2023.12.31