開発中の美容機器を収納するためのケースを”宝石箱のような箱”にしたいので、企画を手伝ってほしいとの相談でした。イメージするものがどこまで現実化できるのか、お客様はみなさんそこが判りにくくて、不安を感じておられます。
このプロジェクトも始めいただいたスケッチはかなりラフなものでしたが、ご相談をいただいてすぐに、参考になる資料を2次元の紙だけでなく、簡易なモックサンプルをご用意して提示してからは、お客様のイメージが具体的に膨らんでいきました。
難しかったのは、製作納期に制限があったことと、この収納ケースの重要なアクセントとなる装飾金具を探し当てることでした。中国国内でわたしたちのために仕事をしてくれている日本人エージェントと契約しており、少し時間をかけて探してもらうことになりました、最終的にイメージにぴったりの金具が見つかり取り付けることができました。
当初、そのような表現はされていませんでしたが、お客様がぼんやりとイメージされていた宝石箱とは、カルティエのジュエリーケースのイメージが原型にあったのかもしれないこが、サンプル製作の過程において少しずつ判りました。
立体サンプルを素早く製作することで、お客様のイメージはより膨らんで、細部まで具体的になっていきます。この案件でも、サンプルの製作は合計3回に及びましたが、当初ぼんやりとイメージしていた以上のものができたと喜んでいただくことができました。
当社の強みは、量産においても再現力高く、質の高い仕事のできるインドネシアの自社工場にありますが、素早いサンプル製作に関しては、本社のそばに構えている製作工房”ラボ”の力が発揮されています。